【紹介と評価】ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D(3DS)

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D

「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」とは、2015年に任天堂からリリースされたニンテンドー3DS用のアクションアドベンチャーゲームです。2000年発売の人気ソフト「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」(NINTENDO64版)のリメイクにあたり、前作「時のオカリナ」の数か月後の世界を描いた正式な続編です。3DS機のゼルダシリーズは5作品発売されていますが(2016年3月執筆時点)、本作はその3作目。

「ムジュラの仮面」はこんなゲーム

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D

画像引用:ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D公式サイトhttps://www.nintendo.co.jp/3ds/ajrj/

時間がループする世界

3日後に月が落ちて滅んでしまう「タルミナ」という異次元世界に迷い込んだ主人公=リンク。残された時間の中で世界を救うための謎解きと冒険を行います。

●タイムリミットは3日間。3日が過ぎて世界を救えなかった場合にゲームオーバーとなりますが、終焉を迎える直前に「時のオカリナ」を奏でることで初日の朝まで時間を巻き戻すことができます。

●再び初日に戻った際には一部アイテムを除いたすべての要素がリセットされるという過酷な設定で、プレイヤーは「3日間の記憶」だけを頼りに次の3日間を冒険します。ループする世界の中で何度も人々の行動を追ったり探索を繰り返しながら世界の謎をひも解き、やがて敵を追い詰めます。

ムジュラの仮面で行うこと

●プレイヤーは迫る敵をアクション操作で跳ね除け、また、ゼルダシリーズでお馴染みの謎解きにより徐々に世界の全容を明らかにします。

●このゲームで重要なとりわけ重要なアイテムが「仮面」。世界の様々な種族を模した仮面をかぶるとその能力を身に着けられ、これまで侵入できなかった水中や空中などのエリアに入ることが出来るなど冒険の幅が広がります。

●フィールドの移動やアクション・グラフィックは「時のオカリナ」と同じ3D仕様。ゼルダ史上最高難易度といわれるオリジナル(64版)と比較し、ボス戦などの攻略に少しだけヒントを与えるなど3DS版ではやや万人向けに再設計されたとのことです。

参考外部リンク:『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』は、新要素を加えたディレクターズカット!新要素からN64版開発秘話までを聞く、青沼英二プロデューサーインタビュー

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D

基本情報 「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D」
◇ 公式サイト : https://www.nintendo.co.jp/3ds/ajrj/
◇ メーカー : 任天堂
◇ ジャンル : アクションアドベンチャーゲーム
◇ 発売日 : 2015年2月14日
amazonでレビューを見る / 楽天で価格帯を調べる / googleで掲示板を検索する
ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3Dの画像を検索する / 動画を検索する

「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」のユーザー評価

作品の評価はスタッフの視点のみならず、有志の声や、ネット上の評判とも整合性をとりながら取りまとめを行っております。項目ごとに偏りなく網羅的に掲載するよう配慮を致しておりますが、作品によっては少人数で扱うため、別角度でのご意見や追加レビュー等がございましたら是非コメント欄にてお寄せください。また作品には当サイトの他に様々な評価があることにご留意ください。

ポジティブな評価

最初に「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」の高評価を集約します。

<シナリオへの評価>
大変奇妙なストーリーです。世界の終りが近づき、残された時間を過ごす人々の心情まで丁寧に描かれています。刻々と近づく月の大きさに恐怖し、ループする時間と救えなかったときの切なさは胸に迫るものがあります。サブストーリーを含めて重厚なシナリオであると、多くのユーザーに好感されています。

<リメイクとしての評価>
原作(NINTENDO64版)が素晴らしく、そのオリジナルの良さを損なうことがない好リメイクです。グラフィックが綺麗になりました。操作面では、“手帳”機能が新しく追加され、未消化のイベントが記録され便利です(記憶をたよりに進めるゲームとしてはかなり役に立ちます)。また時間を1時間単位で進められる仕様となり、計画的な攻略の助けになります。途中セーブが可能となり、携帯機としての手軽さ、遊びやすさもGOODです。アクションの操作性も問題なく良好です。

<難易度とボリューム>
救済措置として「シーカーストーン」からヒントを得られるため詰まっても進められますが、難易度の高さは健在とされます(好意的な評価として)。ボリュームについては、正答を知った上でストーリーを一直線に進めればさほど時間はかからないものですが、3日システムの中で難解な攻略を繰り返し行う為かなりのボリュームに感じられます。箱庭の中でサブイベントやシナリオの分岐、アイテムやはぐれ妖精の収集、ミニゲームなどやり込み要素が豊富です。

ムジュラの仮面はCERO:B=12才以上対象に指定されるなど、主に中学生以上の年齢層に向けて作られています。そのため「難しい」ことが遣り甲斐と捉えられる向きがあり、難易度についても概ね好意的に評価されていました。

賛否が分かれる評価要素

以下、「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」の賛否が分かれた項目を集約します。

<セーブの仕様>
3DS版は途中セーブが可能になり、「手軽に遊べるようになった」と高評価されるものですが、オリジナル(64版)の「セーブ=初日に戻る」仕様のほうがより焦燥感があり、終焉の切なさが目減りしたという意見も出ています(ユーザーの意志で途中セーブをしない縛りプレイを行うことは可能です)。

<難易度>
アクションはさほどでもありませんが、謎解きが難しく、とくにパズルゲームが苦手な人には難解に感じられるかもしれません。

<アクション操作>
ゾーラの仮面を使用した泳ぎの速度が遅くなり、操作しづらい(細かい点ですが複数意見が出ましたので記載します)。

難しいとする意見はポジティブ評価と記載と同じですが、謎解きがそもそも向かないという人やアクションメインを期待するユーザーにとってはフィットしない場合もあったようです。その他のネガティブ評価は、原作のムジュラに思い入れが強く、その反動で目につく要素をいくつか上げられている状況です(特定アクションのボタン配置の違い、簡単になった、ヒント無しで進めたい等)。また古いレビューサイトの書き込みで特定状況下で起こるバグについての記載がいくつか見られましたが、2016年現在は不具合修正のための更新データが配信されています。

「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」ゲーム紹介動画

◆「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」紹介動画

youtubeアカウント Nintendo 公式チャンネルが配信する公式のプロモーション映像です。気になる「3日システム」が映像とともに紹介され、どんな物語なのかを把握できます。

◆プレイ動画

youtubeアカウント ゼルダのセナさん(sena7329) さんによる、「【世界を変えるゼルダの伝説】 -ムジュラの仮面 3D- 実況プレイ」という動画のpart1です。抑揚をつけた台詞回しが特徴的な実況で、スタート地点の進め方が理解しやすい構成となっています。

編集部後記、こぼれ話

ムジュラの仮面の画期的な「3日システム」は箱庭ゲームの金字塔とも言われ、2000年オリジナル版のリリース以降に誕生した多くの箱庭ゲームの設計にヒントを与えたという説も聞かれます。

ストーリーの妖しさと温かみが長く語られる名作です。とくに、物語に厚みをもたらしたタルタナの人々の生活については、小泉歓晃氏(ゲームシステムディレクター)は“ほぼ日刊イトイ新聞”のインタビュー(※)で「三十何年かで、見てきたことを、 すべて放り込みました」と語るほどのリアルで重厚な内容となっており、見どころのひとつとなっています。※外部リンク/「ゼルダの伝説 ~ムジュラの仮面~」 ~新しいゼルダを、とことん語ろう~ ほぼ日刊イトイ新聞

要するにどんなゲームか

奇妙なストーリーが魅力の、腰を据えて謎解きを行うゼルダです。