【紹介と評価】ファイナルファンタジーX/X-2 HD REMASTER(PSVita)

ファイナルファンタジーX/X-2

「ファイナルファンタジーX/X-2 hd remaster TWIN PACK」とは、スクウェア・エニックスより2013年にリリースされたPlayStation Vita用のPRGソフトで、PS2用の同名作品をリマスター(同一内容でグラフィックなどの品質を向上)した商品です。内容はファイナルファンタジーX(2001)と、その続編であるX-2(2003)の2本分が収録されており、それぞれインターナショナル版をベースにボイスを日本語にするなどの変更が加えられています。

世界で累計1億本以上の売上を記録するファイナルファンタジー・シリーズの中でもX(10作目)は世界観やストーリーの重厚さなどがとくに評価され、ユーザー投票でも必ず上位にランクされる人気タイトルとして知られます。続編のX-2がダブルミリオンヒットとなったことからもその人気の高さが伺えます。

Vita版ファイナルファンタジーX/X-2はこんなゲーム

ファイナルファンタジーX/X-2

画像引用:ファイナルファンタジーX/X-2公式サイトhttp://www.jp.square-enix.com/ffx_x-2HD/

ファイナルファンタジーXの世界

FF10では、機械文明が破壊され終末的な危機感が漂う異世界を舞台とし、プレイヤーは主人公=ティーダを操作して冒険を行います。特殊な技能を持つ「召喚士」とともに魔物の攻撃を退き、驚異の元凶である「シン」を討伐することが目的です。FF10-2では討伐後の世界(10クリア後の世界)が描かれます。

フィールドのグラフィックは現代の東南アジア地域の雰囲気にやや似ているともいわれ、3D視点で進行します(カメラワークは固定)。ワールドマップはシームレスでなく、繋ぎ合わされたフィールドやダンジョン、村などの次マップへ移動する仕組みです。

成長システム

経験値やレベルの概念がなく、成長方向を示した「スフィア盤」というボードを埋めてキャラクターの強化を行います(ボードを埋めるためのスフィアは戦闘で敵キャラからドロップします)。カスタマイズによりプレイヤーだけのオリジナルのキャラメイクが可能となり、ファイナルファンタジーXの醍醐味のひとつとなっています。

戦闘システム

戦闘はターン制ではなく、敵味方の隔てなく常に時間が流れる“カウントタイムバトル”システムを採用。味方の行動頻度はキャラクターごとに待機時間が割り当てられ、時間ゲージがたまると次の命令を行うことができます。コマンド中は時間の流れが止まるため急かされることなく戦術を練ることができます。

オーバードライブ

戦闘中の必殺技のような概念。オーバードライブゲージを貯めることで発動出来、オーバードライブゲージを貯める要件は「味方が受けるダメージに応じて蓄積」「敵にダメージを与えて蓄積」「ステータス異常で蓄積」などさまざまなタイプの中から任意に選択することができます。これによりパーティ構成の戦略要素が広がり戦いを優位に進められます。

ファイナルファンタジーX/X-2

基本情報 「ファイナルファンタジーX/X-2」
◇ 公式サイト : http://www.jp.square-enix.com/ffx_x-2HD/
◇ メーカー : スクウェア・エニックス
◇ ジャンル : RPG CERO:B(12才以上対象)
◇ 発売日 : 2013年12月26日
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ファイナルファンタジーX/X-2(PSVita)のユーザー評価

作品の評価はスタッフの視点のみならず、有志の声や、ネット上の評判とも整合性をとりながら取りまとめを行っております。項目ごとに偏りなく網羅的に掲載するよう配慮を致しておりますが、作品によっては少人数で扱うため、別角度でのご意見や追加レビュー等がございましたら是非コメント欄にてお寄せください。また作品には当サイトの他に様々な評価があることにご留意ください。

ポジティブな評価

最初に「ファイナルファンタジーX/X-2」の高評価を集約します。

<ストーリーへの評価>
感動作と言われています。大ボスの存在が当初から明かされていて、それを倒すという王道展開のRPGです。友情やヒロインとの恋愛、家族愛が詰まった重厚なストーリーがFF10の最大の売りで、その秀逸さだけでシリーズ最高傑作とする評価も出ています。

<シリーズ比較>
シリーズの位置づけとしては、FF6・7と並びとくに人気が高い作品です。3D映像にボイスが加わり、またキャラクターの表情から心象が細かく描写出来たことから物語に厚みが増し、“ムービー嫌い”の層からも高い評価を得ています。オープンワールドで無いことから「ストーリーが一本道」だと指摘があるものの(後述)、新要素のスフィア盤システムはかなり自由度が高くやり込み要素となります。キャラクターに愛着を持ってファンタジーの世界観にのめり込みたい人にお勧め。

<リマスター>
リメイクではなくHDリマスターのため、ゲーム内容にPS2版と相違点はありません。グラフィックがより鮮明になり、BGMにアレンジが加わりましたが概ね好評です。FF10インターナショナル版(海外版/PS2)がベースで、当時のものは英語音声のみだったため日本語ボイスが加わった完成形としてはVITA版が初となります。携帯機へ移植されたことで気楽に進められる点も〇。

<FF10-2の評価>
10の続編です。10-2は10と比較し悲哀の雰囲気が消え、作風が軽快になったことに対し賛否があるものの(後述)、ゲーム性、サイドストーリー、バトルシステム等のやり込みの豊富さから逆にゲーム性は上だとする高評価もあります。スピンオフ作品の位置づけですがソフト1本分のボリュームです。ジョブチェンジは過去作を意識したものとされ往年のファンにも好評。長く遊べ、10-2こそがFFシリーズ最高とする声も一部に出ています。

他サイトのレビュー点数もかなり高く、人気作品といえるかと思います。とくにストーリーに関しては大人でも泣けたという声が多数上がっています。成長システムの「スフィア盤」に関しては、人気スマホアプリ“白猫プロジェクト”など多くのゲームで採用され、本作が影響を与えているとする意見もあります。

賛否が分かれる評価要素

以下、「ファイナルファンタジーX/X-2」の賛否が分かれた評価を集約します。

<ゲームの構成に関して>
一本道ストーリー(前述)といわれるように、フリーマップでないため攻略の大筋の手順は固定的です。演出が深化した反面、RPGの自由度を重視するユーザーからはネガティブな声もあり賛否が分かれる部分です。ムービーが長くスキップできないことを不満とする声も。

<ミニゲームの評価>
途中でアクションを要するミニゲームがあり、ストーリーを進めるためにこれらの攻略が必須となります。苦手なユーザーにとってはフラストレーションとなることもあるようです。反面、ミニゲームと思えない高クオリティだという好評の声もあります。

<カメラワーク>
3Dマップ(フィールド)ですが、カメラの視点は最新ゲームにみられる360度視点とはいかず、固定されています。2001年のオリジナル版発売当時は画期的だったという擁護の声も出ています。

<FF10-2の評価>
10の感動ストーリーと比較し、キャラクターの性格まで違って見えるほど軽快な世界観のため、10にとくに思い入れの深いユーザーからは受け入れられないとする声も上がっています(性格の変化は、苦難を乗り越えた末の“成長”と解されます)。

「ファイナルファンタジーX/X-2」ゲーム紹介動画

◆FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster [Final Trailer] ロングver.

スクウェア・エニックス youtube公式アカウントによる、2013/11/18公開のムービーです。プロモーション用に世界観を表した映像で、実際のプレイ映像は実況動画などでご確認ください。

◆プレイ動画

youtubeアカウント リヒト のGAME部屋 さんによる、「【実況】FF10 VITAver これが俺の物語だ!part1 」というタイトルのプレイ動画です。1時間45分のロング動画のためオープニング以降のゲーム画面もたっぷりと確認することが出来ます。

◆比較動画
youtubeアカウント ScreenDr さんによる「Final Fantasy X: Playstation – PS2 vs. PS VITA Graphics Comparison [60fps]」という動画。PS2とPSVita(リマスター)の映像比較を行っています。斜めの線や土の色が滑らかに表現され、解像度が向上していることが見てとれます。

編集部後記、こぼれ話

PSVita版として遊べるファイナルファンタジーのナンバリングタイトルは、2016年5月現在当作品(10)だけです。シリーズとしてはFF10の発売以降、11(オンラインゲーム)、12(PS2)、13(PS3/XBOX360)、14(PS3/PS4/Win)と続き、今年の秋には15の発売がPS4より予定されています。

1987年の1作目発売以降たくさんのタイトルがリリースされていますが、続き物ではないため、シリーズのどのタイトルから始めても楽しめる構成になっています。

要するにどんなゲームか

ストーリー重視のファイナルファンタジーで、感動作です。

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